手漉き和紙の魅力、それは一枚一枚の表情ある美しさ。ていねいに漉かれた和紙は、紙の原料や漉く時の厚みなどによってさまざまな美しさを持ち合わせています。
また、手漉き和紙は洋紙には見られないほど保存性が良く、まず1000年はもつ、といわれています。また、破れにくさにおいても手漉和紙の方が勝っています。
手漉和紙の原料に使われるコウゾ、ミツマタ、ガンピの靭皮繊維は、紙を劣化させる成分、リグニンが少ないため、強くて保存に適した紙ができます。リグニンが多く紙に残ると紙そのものを弱くし、光や酸素にふれると色素を生じて変色の原因となります。靭皮繊維を取り出すために、靭皮をアルカリ性の液で煮出します。この時に使用する薬品によっても、手漉和紙の質の違いが出てきます。繊維の傷みが少なく、保存性の良いをつくるには原料の処理に手間がかかるため、やはり価格も高くなります。
実際、正倉院には大宝2年(西暦702年)の美濃、筑前、豊前で作られた戸籍に使われた和紙が残されており、和紙の保存性がいかに優れているかを証拠づけています。
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